市街から少し外れた、恵まれた環境の中に早稲田大学所沢キャンパスがあります。
ここで早稲田大学のスポーツ科学部と所沢市民を結ぶクラブとして、活動が行われています。今回、クラブ活動の視察に訪れました。
最初一般市民をキャンパスに入れるということに、反論もあったようですが、4年が経過した今ではそれを少しずつ克服しつつあるようでした。グランドでは、お父さん方がソフトボールに汗を流し、キャンパス内では、ウオーキングする姿があちこちに見られました。
これほど大学が開放されているとは思いませんでした!「市民が集う場」となっていたのです。
今、私たちの地域でも、クラブ設立に向け取り組んでいるところです。環境、施設には充分恵まれているのですから、利用しない手はありませんね…
文部省が発表したスポーツ振興基本計画の中にも、総合型地域スポーツクラブの必要性が説かれ、2010年までには成人の50%が週に一度は、スポーツをすることを目指すとしています。
「するスポーツ」 「見せるスポーツ」 「楽しむスポーツ」生涯スポーツとして、豊かなスポーツライフをどう送るか、もう一度 みなさんと共に考えていきましょう!
設立準備委員 石井 啓子 記
●WASEDA Club 2000
地域の住民が大学の施設を使ってスポーツを楽しむことを目的に、早稲田大学スポーツ科学部の教員たちによって新しいシステムが提案され、全国に先駆けて誕生したクラブです。恵まれた施設と豊富なコーチ陣に加え、スタッフとして学生達もボランティアで参加しています。
「いろいろいる」が、社会のパワー
― 総合型地域スポーツクラブ
マネージャー養成講習会より ―
今「総合型地域スポーツクラブ」の必要性が説かれ、現在日立市では、滑川地区と塙山地区が、そして全国各地で試行錯誤のクラブづくりが行われています。
講習の目的は、クラブの運営に必要な事項をステップごとに学習し、その経営能力を有する人材を育成することにあります。
ところで、「総合型地域スポーツクラブ」の意味ってなんだろう?
まずクラブが単なるスポーツ愛好者の集まりではなく、スポーツ環境の提供と、楽しみながら人間関係を広げる「まちづくり」の提案をすることにより、地域の生活課題を共有し、解決する糸口として位置付け、地域の生活を豊かにする仕組みとして理解してもらう事にあります。
設立後の運営は、会費収入だけに頼らず、時間や技術など住民の智恵と力を出し合って支えていくことで、連帯感が生まれていきます。
講義の中で、ある著書の引用が印象に残りましたので紹介します。
『おとなはおとなだけで群れ、子どもは子どもだけでたむろし、老人は老人同士で集う。ひょっとすると仲間で群れることも面倒で、一人で過ごす時間のほうが長いのかもしれません。それがいまの日本の社会のありさまです。
―――けれど社会の成長エネルギーというものは、老若男女あらゆる人間が交じり合うことで初めて生まれるのです。異質なものが混在するから文化は成熟し、継承されます。類で群れ合って楽を求めている限り、社会に未来を切り拓くような力がみなぎることはありません。』
「総合型スポーツクラブ」の目指すものは、こんなところにヒントありってことかな・・。
齋藤 水子 記